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里山十帖 その2

里山十帖での滞在で、とても楽しみにしていたのが料理。サイトには吉泉で修業された方が云々とあったので非常に期待してしまったのだけど、ちょっと期待し過ぎた感があった。

料理は、季節のスペシャリテを含むコース「里山十帖」12800円をお願いしていた。

飲んでみたいものが多かったので、お酒のコース「自然派新潟ワイン&無濾過生原酒 5種類」8500円もオーダー。ワインはオーガニック。カーブドッチの隣のワイナリー「フェルミエ」や「ドメーヌ・ショオ」のワインもあった。

同じ価格帯の京都のお店での満足度を考えると、残念ながらお料理も器も価格に見合わない印象。生き馬の目を抜くような京都の和食界で切磋琢磨しているお店と比べるのが間違いなのかもしれない。ここでは恐らく人手も限界があるだろうし、器に関しては、京都とはいろいろ事情が異なるだろうから。

でもお酒と、何よりお米は本当においしかった!

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佐渡のとれたての白子を生で出して下さった。とても珍しいものだと思う。

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これは八寸。杉の角盆で茶懐石風。このあと蕪のお椀が出たのだけど、うーんという感じ。

Chilewichのランチョンマットもポリ素材が個人的に好みではない。お手入れは簡単だと思うけど。

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これは朝食。野菜と豆製品がたくさん食べられて良かった。人参ジュースも甘くておいしかった。お味噌汁は卓上コンロでめいめいが作るスタイル。

夕食も朝食も、特に申し出ていない限り、食堂でほかのお客さんと一緒に食べることになる。別料金もかからないようなので、個室予約を激しくお勧めする。私も予約しとけば良かったよ…

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お許しを得て撮らせて頂いたものだが、こちらは特別室「桂」。特別室はサービス料10%要。

デザイナーズ家具やアートのある雰囲気、必要最低限のアメニティ、バリアフリーではないこと、料理、いろいろ自分でしないといけない部分が多いサービスなど考えると、若い人向けのお宿という印象だった。

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里山十帖 その1

今回の旅でとても楽しみにしていた宿「里山十帖」。

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古民家をリノベーションした「レセプション棟」が良かった。豪雪地帯の大屋敷特有の巨大な梁や柱の骨組みを生かした空間。デザイナーズ家具やモダンアートがぜいたくに配されているが、年月を経た木材の趣のおかげでか、温かく落ち着ける雰囲気になっている。

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最初に通されるのがこのラウンジ「小屋組み」。エッグチェアやスリーレッグドシェルチェアの席は早い者勝ち。

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ラウンジではお茶やコーヒー(saeco!)がフリー。19時からはお酒も用意される。ただしセルフサービス。

ラウンジに置いてあった「身のまわリポート」なるファイルがとても面白くて、読み込んでしまった。新潟の地元の人たちが、自分たちの好きな場所について手書きの絵と文でリポートしたもの。「にいがた空艸舎」というイベントで行われた展示の記録みたい。

http://kuu-so-sha.com/

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フロント前には暖炉がある。ぱちぱちと火花を散らして燃える炎はいつまで見ていても飽きない。夕食にはこの暖炉で調理されたお芋も出た。

宿泊棟は残念ながら別棟。廊下は無垢材のフローリングなのでキャスター付きの鞄などは使えない。荷物はもちろん部屋まで運んでもらえるが、エレベーターがなく、若い女性に大荷物を持っていただいたので心苦しかった…。段差も多く、バリアフリーではない。

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どこも真新しくて清潔。廊下や階段にもアートが。

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宿泊棟にもラウンジがあり、たくさん素敵なデザイナーズチェアがあるが、無機質な会議室のような空間。レセプション館のラウンジに比べるとどうしても見劣りする。

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部屋からの雄大な山の眺めは格別。マウンテンビューの部屋にして良かった!

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私たちは見られなかったけど、雲海が見える日もあるそうな。

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部屋は天井が高くて快適。何よりインテリアが素敵。

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化粧品のアメニティはdo Organic。ハーブティーと手づくりクッキーのサービスがあった。冷蔵庫のドリンクはビールも含め無料なのがうれしい。タオルやソックスも持ち帰りOK。

木の電話も珍しくてかわいい。全体的な備品のセンスがホテルというより家みたいな雰囲気。

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部屋には「露天風呂」があるのだが、ベランダの端に湯船と洗い場が備え付けられただけのもので脱衣場はない。周辺の部屋の人が同時に入っていたらと思うと落ち着かないし、万一下を誰かが通ったら…などと考えると女性には抵抗があるかもしれない。何より寒い時期だったので、私は入らなかった。

こちらのウリの1つにもなっている大浴場の「湯処 天の川」はさすがに素晴らしかった。眺めも良かったが、ぬめり感のあるお湯がとても気持ちいい。でも浴室の天井が高いせいか、シャワーのある洗い場がすごく寒かった! 洗い終えるまでは湯船にも入れないので、まるで修行しているような気分に。もう少し暖かい季節の方がいいのかもしれない…

その2に続く。

 

北方文化博物館

知人のお勧めもあって、新潟駅から少し離れたところにある豪農の館「北方文化博物館」へ。

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新潟県下一の大地主だった豪農・伊藤家の邸宅。明治22年完成のお屋敷はとにかく立派。豪壮という言葉がぴったり。IMG_9252

窓上の一本通しの杉の丸桁は30mもあって、はるばる会津からいかだで運んできたものだそう。

雪の多い地域だからか、骨組みが堅牢。立派な木材がふんだんに使われている。IMG_9262

入口を入ってすぐにある囲炉裏。16人が一度に腰をかけて暖をとれるとのこと。天井の柱が黒光りしている。

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台所も巨大! 家族と、60人もいた使用人の食事のために、毎朝1俵(60kg)ものお米を炊いていたのだそう。

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面白かったのが、六代目伊藤文吉の三日三晩に渡る披露宴の献立表。しっかり朝ご飯もある。

お料理する人も大変だったであろう…IMG_9260

これは大玄関。お正月や冠婚葬祭、皇室(!)の方など特別な来客時のみ使われたという。IMG_9279

大広間は100畳敷! 紅葉の時期で、庭園がとても美しかった。IMG_9275

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これはお茶室の庭園。

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土曜朝に訪れたが、さほど混んでもおらずゆっくり観られたし、足を伸ばして訪れてみて良かった。

最後にアクセスについて。

新潟駅から最寄りの新津駅までは20分ちょい。ホームページには新津駅からタクシーで約5分とあったが、5分は無理だと思う。道は空いていたけど15分くらいかかった。

帰りはバスで新潟駅まで行ったが、その方がおすすめ。30分くらいはかかるけど乗り換えなしで行ける。

 

CAVE D’OCCI WINERY(カーブドッチワイナリー)その4

ワイナリーツアーの後は敷地内の「ガーデンレストラン」へ。

restaurant

店内

アミューズ・前菜・スープ・パン・ デザート・コーヒー付きのコース。メインによって値段が異なる。

どっち料理

もちろんここでもワインを飲むよ! 何を飲んだか覚えてないけど。

ドッチ料理

これは前菜。

グラスワインもたくさんあって、カーブドッチでワイン作りを学んで、隣の敷地でワインを作っている「フェルミエ」や「ドメーヌ・ショオ」のワインもリストにある。

「カーブドッチ」の敷地内にはワインショップやレストラン、パン屋さん、スパまであり、1日中いても飽きないと思う。宿泊もできるので、機会があったら、今度はお隣の小さなワイナリーにも訪れてみたい。

あとここを訪れて個人的にうれしかったのが…

IMG_9187猫がたくさんいたところ!

もともと住みついていたり、心ない人によって捨てられたりした野良猫たち。

猫小屋もあると伺って行ってみた。

ねこ小屋

「あっ」

ねこ2

すっごく太ってるね…

ねこ1

「にゃんだよ〜」

皆にかわいがられているからだろう、どの猫ちゃんもとても人懐こくて、たくさん触らせてくれた。

ばら

イングリッシュガーデンもきれい。11月だったけど、まだ咲いている薔薇もあった。

CAVE D’OCCI WINERY(カーブドッチワイナリー)その3

ツアーの最後には、ワインショップで試飲ができる。

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まずはスパークリングワイン。シャルドネだけを使ってつくられたもので、すごくドライ。

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これはこの時期だけの「ペティヤン」。一次発酵中の白ワインを瓶詰めしたもの。発酵途中だから甘みがあり、炭酸ガスも含まれている発泡性ワイン。

この後飲ませて頂いたシャルドネがしっかりした味わいですごく好みだったのに、写真を撮り忘れた。何てことだ。

リースリングも出して頂いたのに写真がない。こちらは甘い香りだけど味わいはさっぱり。

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メルロー。左はハーフボトルで、ねこちゃんプリントつき。

 

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ピノ・ヴィラージュ。あとカベルネ・ソーヴィニヨンも飲ませて頂いた。

 

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そしてこの左側が! 一番おいしかったピノ・ノワール。「ビジュー」という、特に良いぶどうを使ってより手間のかかる製法で作られたシリーズの2012年。うっとりするほどエレガント。薄いルビー色にも見とれてしまう。

右側は、通常のピノ・ノワールだけれど2010年。もう出回ってないものらしい。

カーブドッチのワインは一般にはあまり出回らないみたいなので、もう1本くらい買っておけば良かった。

ほかにも甘口のオードヴィなども飲ませていただいて、すっかり出来上がった状態でランチへ…。

 

CAVE D’OCCI WINERY(カーブドッチワイナリー)その2

ワイン畑見学のあとはワイン蔵へ。

ワイン蔵

「カーブドッチ」敷地内の建物はどれもこういう焼き板と白壁の建築で統一されている。

案内していただいたのはステンレスタンクのある部屋。

タンク

巨大なタンクがずらりと並んでいる。

白ワインは、ぶどうを摘んだら不要な部分(傷んだところや軸)を取り除いて、すぐに汁をしぼってこのタンクで寝かせる。その間に、ぶどうに付いている酵母がぶどうの糖分を食べて、ジュースがアルコールに変化する。こうして発酵したものを、澱を除いて(樽で寝かせてから)瓶に詰めるという流れ。

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タンクの上部には、発酵で生まれる炭酸ガスの抜け道が作られている。

ちなみにスパークリングワインは、瓶詰めするときにスパークリング用の酵母(場合によっては糖分)を加えて、瓶内で二次発酵を行い、発酵により生まれる炭酸ガスを溶け込ませる。

ワイン用のぶどうは食用のぶどうのように実が大きくないので食感は良くないが、食べてみるととても甘くて意外とおいしいのだそう。糖度が高くないと、十分に発酵しないのだという。国産のワイン用ぶどうは糖度が足りないため糖分を補うことが多く、それで甘いワインになるのだという。

赤ワイン樽

一方赤ワインは、実を摘んで不要な部分を取り除いたら、そのまま皮や種ごとこういうタンクで1カ月ほど漬け込んでおく。種からのタンニンや、果皮からのアントシアニン色素などの成分を汁に侵出させるため。この過程を「マセラシオン」という。その後汁をしぼって、タンクで発酵させるという流れ。

ロゼはというと、赤ワインよりマセラシオンの期間が短いのだそうだ。はあ〜知ってるようで知らなかった!

しぼりき

これが汁をしぼる圧搾機。

 

赤ワインや、重め白ワインは、タンクで発酵させた後、木樽で寝かせる。

樽

樽はフレンチオーク(樫の木)。木のエキスによって色や香りが、また木を通して空気に触れることによっても味が変化するのだそう。寝かせるのはだいたい半年〜1年。長くても5年くらい。

樽で寝かした後は瓶に詰めて、地下の貯蔵庫へ。

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広大なセラーに歴代のワインが寝かしてある。創業当時のワインもあったが、商品にはしないのだそう。これはどこのワイナリーでもそうらしいが、最初の3年ほどは自分の畑でぶどうが収穫できないので、輸入したり他から買ったぶどうでワインを作っていたのだという。

見学が終わったら、いよいよお楽しみの試飲!

 

CAVE D’OCCI WINERY(カーブドッチ ワイナリー)その1

カーブドッチイメージ

新潟駅から割と近い場所にワイナリーがあると知って、訪れてみた。

鉄道の最寄りは、新潟駅からJR越後線で15分ほどの内野駅。平日だけ、事前に申し込めば、内野駅からシャトルバスが利用できる。

せっかく行くならとワイナリーツアーに参加したのだが、これが面白かった。酒蔵見学には何度か行っているけど、ワイナリーは初めてだったので。

ワイナリーツアーは1日1回、午前11時から。1人1000円。

ワイナリーの方が、ワイン作りの現場を順を追って案内して下さる。

まずはぶどう畑へ。収穫が終わったタイミングだったので、ぶどうの実は見られず。

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カーブドッチがユニークなのは、ヨーロッパを始めとする外来種のワイン用ぶどうだけを約20種類も育てているところ。それで会社名も「株式会社 欧州ぶどう栽培研究所」なのだそう。

ここは昔は川だった土地なので、水はけが良い砂地。ぶどうに深く根を張らせるためには痩せた土地の方が良いというのは意外だった。

1ヘクタール(100m四方)に約3000本のぶどうが植えられている。この密度は少ないのだそうで、湿気が少ないヨーロッパではもっと密集させて植えられているという。

1本の木につき、主な2本の枝だけを残して、あとは全部切ってしまうのだそうだ。そういう話は聞いたことはあっても、実際にぶどうの木を見てみるとその小ささにちょっと驚く。

赤ワイン畑

これはカベルネ・ソーヴィニヨンの畑。赤ワイン用のぶどうは葉っぱも赤く紅葉する。

 

白ワイン畑

これはシャルドネの畑。葉の色が黄色く色づいている。

ぶどうの木は40年以上で古木と言われるのだそうだ。ここのぶどうの木は20年ほどなので、壮年くらい。20年後が楽しみですね。

ワイン蔵以降は長くなるので、また次に。